「日本漁業の不都合な真実」佐野雅昭著

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「日本漁業の不都合な真実」佐野雅昭著

 かつて世界最大の漁獲量を誇り、世界一魚を食べる国だった日本の漁業が、苦境に陥っている。漁業・養殖業生産量は過去最大だった1984年から70%、漁業者もこの10年で3割近く減少しているという。

 水産庁は2022年に策定した新たな水産基本計画において、観光業などの経済活動によって海や漁港を有効活用して漁村地域における所得と雇用を生み出す「海業」を促進する施策を打ち出している。しかし、著者は先人の言葉を引き、第1次産業の危機の原因は、日本の政策がそれらの全体的「営み」の価値を評価せず「儲かるかどうか」のみを評価してきたことにあると指摘。

 日本漁業の最新状況を解説しながら、持続可能な漁業と魚食文化の未来を考察する警世の書。 (新潮社 990円)


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