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柚月裕子

1968年、岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。2013年「検事の本懐」で第15回大藪春彦賞、2016年に「孤狼の血」で第69回日本推理作家協会賞受賞。著書に「慈雨」「盤上の向日葵」など多数。

第二話 立場的にあり得ない(43)

公開日: 更新日:
イラスト・大野博美

 涼子は自分の足元に、目を落とす。

「だから、ふたりにも生きることを望んだし、できることなら、陸くんと同じ運命を辿ろうとしている人を救えるような人になってほしいの。それが、陸くんへの最大の罪滅ぼしだと思うから」

 丹波が少し考えるような間のあと、つぶやくように言う。
… 

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【連載】合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明

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