読み方は自由! 読書の楽しみが増える本特集

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「書店に行くとだいたいイイコトが起こる」杉浦正人著

 本の読み方にも自分のスタイルがある。でも、たまには「反乱」を起こしてみよう。いつもと違う方法で本を選び、いつもと違う場所でページを開く。何か思いがけない出合いがありそうな……。

  ◇  ◇  ◇

「書店に行くとだいたいイイコトが起こる」杉浦正人著

「今日はこれを買う」と決めて書店に行くのではなく、目的を決めずに書店に行くと、目に入ってくる本がある。表紙や書名が気になる本、書店員がつけたPOPのコメントが気を引く本、やたらと大きい本などだ。

 例えばPOP付きの本は書店員のオススメの本である。本選びに迷ったら、書店員の判断基準を借りるのもよい。

 また、本を探しているときは、書店員に尋ねてみよう。ブティックの店員と違って、書店員は客に積極的に声をかけるわけにはいかないので、声をかけられるのを待っている。「無人島で10年誰にも会えず会話に飢えている人と一緒」なのだ。客に声をかけられ、探していた本を持ち帰ってもらえたときが、書店員にとって最もうれしい瞬間である。

 書店に行くのが楽しくなる一冊。 (草思社 1650円)

「読書スタディーズ」桜井政成著

「読書スタディーズ」桜井政成著

 本好きが本を読む理由の1位は「本が好きだから」。一方、本が苦手な人の1位は「内容に関心があるから」。本好きにとって読書は「目的」だが、苦手な人にとっては「手段」なのだ。

 読書好きほど内発的な動機で本を読み、苦手な人は外発的に読む傾向がある。内発的動機で本を読む子どもは読書量が多くて読解力も高いが、外発的動機で読む子どもは読書量が少なく、読解力も低いという研究もある。

 読書に没頭するためには「質の高い物語」を選ぶこと。それによって物語を心理的に再現したり、想像したりするプロセスが生まれるからだ。また、登場人物に思い入れを持ったり、登場人物と「同一化」したりすると、物語の世界に入りやすい。

 本好きがつくられるプロセスを検証する。 (明石書店 2420円)

「自由に、気軽に! 本と仲良くなれる 本を楽しむ教科書」大島梢絵監修

「自由に、気軽に! 本と仲良くなれる 本を楽しむ教科書」大島梢絵監修

 読書好きになるには、まず「ちゃんと読む」という意識を捨てることが大切。「おいしいところだけちょっと食べたい」と考えるのと同じで、目に飛びこんでくる言葉があったらそこを熟読する「つまみ読み」もいいし、自宅では小説、通勤の車内ではビジネス書を読むという、シーン別の「併読」もオススメ。

 YouTubeなどのインフルエンサーの推し本をチェックすると、ミステリー、ホラー、SF、人文系の専門書など、読む本のジャンルを広げることができる。

 書店のなかには神楽坂の「かもめブックス」のようにテーマを設けて本を並べる店や、日暮里の「パン屋の本屋」のようにベーカリーを併設して、テラスでパンを食べながら本が読めるというユニークな店もある。

 読書の時間と空間を楽しくしてくれる本。 (ナツメ社 1760円)

「血肉となる読書なぜ読むことだけが人生を変えるのか」安田登、小川公代、斎藤幸平著

「血肉となる読書なぜ読むことだけが人生を変えるのか」安田登、小川公代、斎藤幸平著

 小川は本を読むと夢の中で怪物に悩まされる。怪物は自分に何を伝えたかったのかと考え、ゴシック小説を研究することに。

 2011年に福島第1原発事故が起き、住民が住んでいた地に帰れないにもかかわらず、政府は「状況は制御下にある」と主張した。小川は、自分も原発事故を「終わったこと」としているのではないかと反省し、「フランケンシュタイン」を思い出す。

 科学者フランケンシュタインは「クリーチャー」という生命体を創り出すが、あまりの醜さにそれを放置して逃げ出す。その無責任さは、安全性や放射性廃棄物の処理について十分論議をせずに原発を推進してきた私たち自身の姿ではないか、と。(「悪夢の読書術〈ケアと文学〉」)

 NHK Eテレの「100分de名著」の講師らが本の読み方を語る。 (あさま社 2200円)

【連載】ザッツエンターテインメント

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