“生ける伝説”となったドラマ「夫のカノジョ」 は必見か

公開日: 更新日:

 TBSの連ドラ「夫のカノジョ」(木曜夜9時)が、先週14日に視聴率3.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。これはすごい。4.7%でスタート。第2話が4.8%、第3話は3.7%、そしてあわや2%台かというところを踏みとどまった状態だ。

 もちろん裏の「ドクターX」が強いことだけが原因ではない。2人のカラダが入れ替わるという設定は映画「転校生」をはじめ、ドラマ「パパとムスメの7日間」「山田くんと7人の魔女」など前例だらけだ。

 また、入れ替わる39歳の主婦(鈴木砂羽)と20歳のOL(川口春奈)の関係が、「妻が夫の愛人だと誤解した」だけという設定も実に弱い。そして一番の欠点は、中途半端なドタバタ劇のようなストーリーが幼稚なこと。ナレーションを子役の鈴木福くんが担当しているのも象徴的だ。

 しかし、この瀕死(ひんし)のドラマにも「見るべきもの」はある。それは鈴木砂羽だ。ホクトの「きのこCM」で見せた“主婦のエロス”は秀逸だった。

 残念ながら1週間で放送打ち切りになったが、このドラマの行方によっては鈴木に「打ち切り女優」のレッテルが貼られてしまう。それはイカン。現状でも打ち切りは十分あり得る。視聴率が2%台まで落ちたら本当に終わるだろう。そうでなくても「ゴールデンの3%ドラマ」自体、貴重な“生ける伝説”である。見るなら早いほうがいい。
(上智大教授・碓井広義=メディア論)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  1. 6

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  3. 8

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  4. 9

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  5. 10

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意