「不良番長」内藤誠監督が語る俳優・梅宮辰夫との濃密な現場

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「不良番長」はヒットシリーズですが、鶴田さんや健さん主演の作品と同時公開で、添え物とかB面映画という呼ばれ方もしていた。そういうこともあって、何か新しいこと、他の日本映画にはないことをやらなければ、生き残れないと思っていたんです。それで、仏ヌーベルバーグの影響を受けた世代ということもありますが、アドリブも含め、台本に細かく書きこんでいたら、それを見た辰ちゃん、「そんなに真面目に考えてたのか」って。「当たり前だろ」って言いましたよ。

 辰ちゃんはスターでありながら、銀幕にそれほど憧れていたわけではなく、学生時代に東映の人にスカウトされ、映画界に入ったんです。もともとは戸越で開業医だった父親のあとを継いで医者を目指していたそうで。しかし、医学部に入れず、日大法学部の学生のときに映画の道に進むと決めたときも父親から反対されて、まず1年だけという期限付きだったとか。

■ネオン街のこともいろいろ教わった

 だからといって、現場を軽んじるということは毛頭なく、ばかばかしいことも本気でやってくれました。当時辰ちゃんは、僕も何本か撮った「夜遊びの帝王」シリーズを地で行ってましたから、撮影後は銀座の「姫」とか六本木のクラブをハシゴしていたらしい。

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