映画「ズタボロ」主演の永瀬匡が語る「今回の役は自分とかぶる」
「でも、喧嘩だけじゃないんです。この作品は、人と人が生でぶつかることによって、本当に大事なもの、必要なものは何なのかをストレートに表現していると思う。喧嘩とか血はスパイスのようなもので、その奥にある人間関係とか、身を削ってでも誰かのことを守りたいっていう男の原動力、優しい、あったかい気持ち。作品全体を通じてそのあたりがちゃんと伝わると思うんですね。だから、アクションも見てほしいですけど、全体で表現している部分を感じてほしいです」
南果歩扮する母親は本格的にヤクザの道に入ろうとするコーイチを、全力でひきとめる。
「僕の母親は遠回しに伝えてくるタイプですけど、ベースに流れてるものはコーイチの母親と似ています。僕はわりと早い段階で親のすごさに気づいたから、コーイチみたいな激しい反抗期はありませんでしたけどね。芝居としては、最後のほうの決定的なシーンで、母親の声が頭の中で大音量で響き渡るシーンは難しかったかな。自分の頭の中でボリュームをマックスにして演じなきゃいけなかったから」
ネットやメールで情報や交流が簡単になる一方、人同士、直接のやりとりは希薄になっている昨今。