「黒い絵」原田マハ著

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「黒い絵」原田マハ著

 学校で壮絶ないじめに遭い、友だちもいない高校生の真央は、気分が落ち込んだとき、アパートの押し入れの上段にこもる。小学生の頃から、「海の底」のように真っ暗なそこだけが真央にとって安息の場所だった。母子家庭で夜働く母親は明け方まで帰ってこない。

 ある日、隣町のコンビニに立ち寄った真央は、店員から声をかけられる。小学生のときに仲の良かった流花だった。流花が突然転校して音信不通になってから7年ぶりの再会だ。当時、真央はクラスの人気者だった流花がどうして自分と仲良くしてくれるのか分からなかった。真央の部屋に遊びに来た流花は、あのときのように2人で「海の底」に行きたいと言い出し、2人は狭い押し入れの中でお互いを求めあう。(「深海魚」)

 ほか5編を収めた著者初のノワール小説集。

(講談社 770円)

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