介護保険ではまかなえきれないサービスを上手に利用する方法
要介護認定されれば多くの介護保険サービスを受けることができ、利用料の自己負担分は所得により1~3割になる。内容は訪問介護(居宅)や通所介護(施設)、定期巡回(地域密着)などがあり、しっかり選ぶことで介護される人の生活QOLと介護する人の負担を軽減する力になっている。
一方、介護保険という公的な枠の中で行えるサービスには限界があり、介護を受ける利用者の生活に直接関係のないこと。たとえば買物代行なら利用者の食事に必要なものだけが対象で、お酒などの嗜好品は×。同居の家族のために行うもの、趣味活動の手伝いや草むしり・庭木の手入れなども同様にサービス外となってしまう。
制度の性格上仕方のないことだが、サービスを受ける側にしてみれば「どうせ買物に行ってくれるなら一緒に買ってきてほしかった」というもどかしさを感じつつ、保険外サービスを受けてくれる別の業者を探し自費でお願いするしかなかった。こうしたモヤモヤを解消すべく近年注目されているのが選択的介護(混合介護)という形態だ。
これは介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせ「訪問介護サービス提供時間の合間に生活援助を中心とした保険外サービスを提供」するもので、従来は認められていなかったが、東京都豊島区では2018年からモデル事業を行い、実施できる事業者の一覧を公開。全国的に広がるかどうかが注目されている。


















