阿部サダヲ本領発揮…骨太ドラマ「経世済民の男」は見応えあり

公開日: 更新日:

 日本をつくった3人の経済人を取り上げて、その生涯を描くもので、この3人のチョイスも面白いが、それぞれがNHK東京、NHK大阪、NHK名古屋と制作局が違う。いわば3局の競演。お互い競い合わせることで、見応えのあるドラマになったのではと思う。

 記念ドラマということで、制作費も潤沢にあると見えて、当時の町並みや暮らしぶりを再現したセットが素晴らしい。いかにも「金かかってるな~」という感じ。

 お金をかければいいというものでもないが、ちゃんとそれなりにお金をかけて、いい脚本といい役者を揃えて、丁寧に作れば、いいドラマができるという好例だ。

 惜しむらくは、話の展開が高速過ぎて、駆け足感が否めないこと。いっそのこと、人気のない大河ドラマ「花燃ゆ」を9月いっぱいで打ち切り、10月「高橋是清」、11月「小林一三」、12月「松永安左エ門」とやればよかったのにと思ってしまった。
(コラムニスト/桧山珠美)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する