阿部サダヲ本領発揮…骨太ドラマ「経世済民の男」は見応えあり

公開日: 更新日:

連載コラム 桧山珠美の「あれもこれも言わせて」】

 5日放送のNHK放送90年ドラマ「経世済民の男 小林一三~夢とそろばん~(前編)」。主演は阿部サダヲ。小林と阿部とは、イメージが違い過ぎるのではと危惧したが、ストーリーがことのほか面白く、そんな些末なことなど気にもならなかった。

 小林といえば、阪急電車をつくり、ターミナル駅にはデパート、終点に観光施設(宝塚歌劇)をつくるなど、鉄道会社のビジネスモデルをつくった人として知られる。ドラマではそういう仕事部分のほか、プライベートも描かれており、仕事がうまくいかないと妻に八つ当たりするなど、意外なダメ男っぷりに親しみを持てた。阿部の本領発揮。こういうところが実にうまい。果たして、後編の成功者としての小林を阿部がどう演じるか見モノだ。

 また、妻・コウ役の瀧本美織、銀行員時代の上司・岩下清周役の奥田瑛二などキャスティングもいい。12日放送の後編はいよいよ宝塚歌劇団の設立エピソードもあるようで、なんとも楽しみ。

 ところで、この「経世済民の男」は3部作になっていて、その第1弾はオダギリジョー主演「高橋是清」、今回の「小林一三」が第2弾、第3弾が「松永安左エ門」となっている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった