著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

疑惑を知りつつ…清原和博を美化して醜態晒したテレビ局

公開日: 更新日:

【山田隆道コラム「プロ野球人物研究 対岸のヤジ」】

 清原和博(48)の逮捕については驚いたが、ショックではなかった。そもそも彼は数年前から薬物疑惑が報じられており、知人のマスコミ関係者の多くも黒だと断言していたため、私はすっかり諦観していたのである。

 だが、一方でそういう清原をバラエティー番組に起用し続けるテレビ界には辟易していた。彼の危うすぎる状況は十分わかっていたはずなのに、それでも各番組で彼を美化したVTRを作ったり共演者が彼を持ち上げるコメントを連発したり、まるで清原のイメージアップ戦略に加担しているかのようなありさまだった。

 これは清原のバックに大手芸能事務所がついていたことや、中居正広らの大物タレントが清原の起用を進言したことなど、すなわち芸能界の判断にテレビがしたがった結果だろう。私は放送作家時代、そんな光景を山ほど見てきた。

 ここで問題になってくるのは、この芸能界の判断という部分である。

 タレントとは良くも悪くも浮世離れした価値観の持ち主が多く、破天荒であることさえ芸のうちという側面がある。したがって、清原と共演したタレント連中が、「(清原は)根は優しくて純粋だ」「誤解されている」「見た目は怖いけど、人は見かけによらない」などといった擁護を繰り返したのも当然だ。彼らは奇抜な価値観によって成功した希少種なのだから、その感覚で清原を評すると、どうしたって寛容になってしまう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    長女Cocomi"突然の結婚宣言"で…木村拓哉と工藤静香の夫婦関係がギクシャクし始めた

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  1. 6

    嵐ラストで「500億円ボロ儲け」でも“びた一文払われない”性被害者も…藤島ジュリー景子氏に問われる責任問題

  2. 7

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  3. 8

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    嵐ラストで「500億円ボロ儲け」でも“びた一文払われない”性被害者も…藤島ジュリー景子氏に問われる責任問題

  2. 2

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  3. 3

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  4. 4

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  5. 5

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  1. 6

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  2. 7

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール

  3. 8

    織田裕二「踊る大捜査線」復活までのドタバタ劇…ようやく製作発表も、公開が2年後になったワケ

  4. 9

    「嵐」が2019年以来の大トリか…放送開始100年「NHK紅白歌合戦」めぐる“ライバルグループ”の名前

  5. 10

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞