「はじめてのZINE」宝島社編

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「はじめてのZINE」宝島社編

「ZINE」とは、自主制作の小冊子や印刷物のこと。商業出版とは異なるので、決まったルールは何もなく、作り手は自由に表現できる。

 SNS全盛のこの令和の時代、多くの人が夢中になっているという、その素朴なツール、ZINEの魅力を伝えるビジュアルブック。

 ZINEの楽しみ方は、集めたり、部屋に飾ったりといろいろだが、なんといっても作るのが一番楽しい。ということで、その作り方をまずは手ほどき。

 雑誌や本のように作る必要もなく、形も三角だって丸だって、そして大きさだって自由。

 内容も写真やイラストがメインのアート系から情報を発信する啓発系、旅のエッセーや日記などの記録系までさまざまで、すべてアイデア次第。

 作ったZINEは書店に置いてもらったりイベントで販売したり、名刺代わりに配ったりと使い方もいろいろだ。

 では実際のZINEとはどんなものなのか。

 後半では、ZINEを扱っている書店の店員やZINEを作ったことがある編集者が、お薦めを紹介する。

 エッセイストの安澤千尋さんのお薦めの「たいやきやいた」(ShioriM)は、これまでに800匹以上のたい焼きを自宅で作る母に娘がインタビューしたもの。母の理想のたい焼きへの飽くなき探究心に驚きつつ、友だちのお母さんの面白い話に耳を傾けているような気持ちにもなり、生活の美しさを感じるという。

 ほかにも、手作りの棍棒約200本を並べた「棍棒入門」(全日本棍棒協会)や、著名人にシウマイ弁当の食べ方を取材した「食べ方図説 崎陽軒シウマイ弁当編」(食べ方学会)など、見ているだけで面白い。

 誰もが表現者になれる古くて新しいツールZINEは、可能性無限大。 (宝島社 1800円)

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