「税の日本史」諸富徹著
「税の日本史」諸富徹著
国家が生き残るためには経済成長の果実を「税収」という形で取り込むことは必須だ。一方で国家は税収が足りなくなってもさまざまな方法で収入を生み出そうとする。
その最たるものが、国家が独占する通貨発行権を活用した通貨発行益の獲得だ。この手法は早くも奈良時代に活用され、その意図的かつ全面的な活用は江戸幕府によって行われたという。江戸時代まで、税金は権力者によって一方的に徴収されたが、明治以降は曲がりなりにも国会の決議を経なければ課税できなくなった。しかし明治憲法の不完全な民主主義のもと、税負担は弱者に押し付けられた。こうして生まれた格差の拡大や富の偏在が軍国主義への道を用意する要因のひとつになったという。
税制の歴史を解き明かし、今後の税の在り方を示したテキスト。 (祥伝社 1100円)


















