前川清さん語る運の尽き 演歌界の“酒豪四天王”に誘われて

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 3年前の3月、佐賀県唐津市でした。古い古い酒屋さんで棚の奥にホコリをかぶっていたサントリー「角」を見つけたんです。お店のおばあちゃんは「いつ仕入れたかわからんばい。腐っとるかもしれんけん、飲まんがよかよ」。それでも、濃い麦茶のように変色したそいつがしきりに「おいでおいで」してるもんだから、その誘惑に負け、あるだけ全部、4本買ったんです。

 その1本を福岡市内の行きつけの割烹料理店で開けてみたらうまい! 本当にうまい。ぜんぜん「角」の味じゃない。17年ものにもヒケを取らないくらい、まろやかで豊かな香りと奥行きのある味わいでした。瓶熟成には真贋諸説あるけど、僕は瓶熟成したからだと思うね。

 それで持ち込んだボトルをキープさせてもらって、大将に「大事なお客さんとか、ウイスキーの味がわかる人に、少しなら飲ませてあげていいよ」って言って帰ったんです。

 それから1、2週間経って店に行ったら、なんと空っぽ。大将が言うには「サントリー九州支社の方がグループでお見えになった時にお出ししたら『こんなおいしい角は初めて』とおっしゃって、それに釣られて全部飲んじゃった」って。

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