「サンセット大通り」が描く愛と栄光を求めた女優の末路

公開日: 更新日:

1950年 ビリー・ワイルダー監督

 サンセット大通りといってもパレードの映画やミュージカルではない。ハリウッドの大通りの屋敷で起きた事件を描いた作品。アカデミー賞の11部門にノミネートされ、3部門で受賞した。

 ある邸宅のプールで若い男の死体が発見された。男は脚本家のギリス(ウィリアム・ホールデン)。彼は半年前、借金返済のため脚本を売り込んだが、仕事にありつけなかった。そんな折、取り立て屋に追われて古ぼけた豪邸に逃げ込む。屋敷では猿の葬儀を準備中で、ギリスは女主人のノーマ(グロリア・スワンソン)の勘違いで邸内に入る。

 ノーマはかつて一世を風靡(ふうび)した無声映画の大スターだが、今は忘れられた存在だ。それでもカムバックを狙って「サロメ」の脚本を執筆。高額のギャラで原稿の手直しを依頼されたギリスは泊まり込みで作業を始めるが、トップ女優に返り咲けると思い込んでいるノーマをバカにしている。

 やがてノーマはギリスを心のよりどころとして意識。言い争いをしてギリスが屋敷を飛び出したため自殺未遂を起こす。ギリスは屋敷に戻り、ノーマと深い仲に。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  3. 3

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  4. 4

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  5. 5

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  1. 6

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  2. 7

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  3. 8

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  4. 9

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  5. 10

    長嶋一茂が父・茂雄さんの訃報を真っ先に伝えた“芸能界の恩人”…ブレークを見抜いた明石家さんまの慧眼

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも