久保田早紀“引退”の契機 久米小百合さんが聖書を開いた訳

公開日: 更新日:

「9歳のとき牧師さんにいただいたんです」と久米小百合さんは言い、愛しそうに、表紙をなでた。「しんやくせいしょ」とひらがなで書かれ、きれいな絵が描かれている。シンガー・ソングライター久保田早紀を“引退”し、キリスト教音楽伝道者となったきっかけでもあるという聖書だ。

■本当に「異邦人」のようになって…

 まだ小学生でしたし、いただいてすぐ読み始めたというわけではないんです。わが家は祖母が仏教徒で父もキリスト教には無関心でしたし、神様のことが書いてある本なのだから捨てるとバチがあたると、本棚の片隅に押し込んでしまったのです。

 そんな私が聖書に目を向けたのは、デビューし、しばらく経ってのこと。「異邦人」が思いがけず「ザ・ベストテン」にランクインし、それまでミラーの扉から、歌手の皆さんが登場されるのをテレビで見ていたのが一転、突然扉の向こう側へ行ってしまい、暴走列車に乗っているような毎日に押しつぶされて、自分が何でそこにいるのかすら分からなくなってしまった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較