著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(1)エンゲル係数はついに30%超え…加速する「食卓の劣化」

公開日: 更新日:

 高市首相は2月20日の施政方針演説で、「健康寿命の延伸を図ることで、皆が元気に活躍し、社会保障制度を含めた社会の支え手となっていただけるようにします」と述べました。より長く、働いて働いて税金や社会保険料を払い続けろ、というわけです。しかし高市政権下で、本当に健康寿命が延びるでしょうか。「食と健康」「混合診療」の2つの視点から考えてみましょう。

 まず「食と健康」です。食料品の値上げラッシュが続いています。大企業を中心に賃金が上がっているものの、それを上回る値上げが続けば、われわれの食生活は貧弱なものとなり、長い目で見れば健康寿命の短縮にもつながりかねません。

 実際、統計を見ても事態の深刻さがうかがわれます。政府が毎月行う家計調査によれば、日本人のエンゲル係数(消費支出に占める食費の割合)が上昇の一途をたどっているのです。2012年に25%台だった2人以上世帯の通年係数は、13年以降上昇に転じ、25年には28.6%へ。同年12月単体では生活に余裕がないことを示す30%を超えました(東京都区部32.7%)。

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