球界改革の絶好機が消滅 幻に終わった“現場出身”西本幸雄のパ・リーグ会長就任
90年近い歴史を刻むプロ野球。その間に“大改革”を逃した一件があった。45年ほど前のこと。監督出身者がリーグ会長になる--実現寸前で幻と消えた。
監督出身者とは、名将の誉れ高い西本幸雄である。確か1983(昭和58)年の夏だった。当時のパ・リーグ会長だった福島慎太郎から「次の会長はだれにするか」と相談された。筆者が「会長は腹案を持っているんでしょう?」と問いかけると、「現場出身の会長をつくりたい」と。
そして、「西本幸雄を考えている」――。
「現場を知る人物でなければこれからの時代を乗り切れないと思う」
その頃、西本は近鉄監督を退き、評論家になっていた。
とっぴな話ではなかった。福島と西本はプロ野球がセ・パ2リーグになった当時から付き合いがあった。50年に毎日オリオンズができた際、球団社長となったのが福島で、この年に別府・星野組から毎日に入団したのが西本だった。


















