著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

GLP-1薬の人気で再評価…米国のダイエットの主役は「食物繊維」へ

公開日: 更新日:

 食物繊維を強化した食品は、日本では既に日常的な存在です。ところがアメリカでは今、「ファイバーマキシング(食物繊維を最大化する食生活)」が突如、新たな健康トレンドとして脚光を浴びています。

 食物繊維入りソーダやアイスクリーム、シリアル、グミなどが続々登場し、レストランでも高食物繊維メニューを求める人が増加。SNSには食物繊維が豊富なチアシード入りの抹茶プリンや、豆料理などのレシピが溢れています。

 最大の理由は、腸内環境への関心の高まりです。野菜を比較的多く摂る日本人と対照的に、肉やその加工品をよく食べるアメリカ人は、90%以上が繊維不足。増加傾向にある大腸がんとの関連も指摘されています。さらに、血糖値の安定、満腹感の持続、心血管リスク低減など、多面的な効果が再評価されています。

 そこに加わったのが、GLPー1系薬剤の普及です。食欲を抑えて体重を減らす効果で人気ですが、副作用の便秘対策としても食物繊維が注目されています。「次のタンパク質」とも言われる食物繊維に、食品大手も参入し始めています。食物繊維を強化したシリアルやパスタ、プロテインと食物繊維を同時に摂れるスナック・バーなどが、今後スーパーの棚に溢れそうです。

 こうした中、専門家はまず果物や野菜、豆類など自然な食品から、バランスよく摂ることを勧めています。

 プロテイン偏重のアメリカ市場で、長らく地味な存在だった食物繊維が、次の主役に躍り出るのか。その行方が注目されます。

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