震えを抑えようと思うとセリフが…俳優の筒井巧さんパーキンソン病との闘い
筒井巧さん(俳優/61歳)=パーキンソン病
「パーキンソン病」を公表したのは今年ですが、診断されたのは2020年でした。舞台に出演していて、お客さんから「左手の震え」を指摘されたのがきっかけです。自分の中でも自覚が出てきて、脳神経外科を受診しました。後日、病名を聞いたときはショックでしたよ。
私の場合、右脳のドーパミンの量が少ないそうです。だから左手に震えが出る。特別な原因はないと言われていて、治療の基本は薬の服用です。ただ、ドーパミンを増やす薬は今のところなく、進行を遅らせる薬を飲んでいます。少しずつ薬の種類が増えてきましたが、医師には「6年たってもそれほど進んでいない。進行が遅いね」と言われています。
この病気は、脳の神経伝達物質であるドーパミンが減少して起こる神経疾患で、手足の震えなどから始まり、次第に運動機能が低下していく国が指定する難病です。
震えが出始めた頃は、意識すれば止められました。今でも震えないように集中すれば止めることは可能です。でも、セリフのことを考えていると手が震え出してしまう。逆に震えを抑えようと思っているとセリフが出てこない。そんな支障が出てきたのでお芝居の現場は控えようと考えて、今年公表しました。
じつは、一度手術もしているのです。2023年でした。手術に特化している病院を自分で探して、これなら震えが止まるかもしれないと一縷の望みをかけました。開頭手術と開頭しない超音波手術の二択だったので、迷わず開頭しない方の手術を受けました。頭に穴をあけられるのはやっぱり怖いですからね。
すると、震えが止まったのです。「やった!」と思いました。その時に出演した舞台は本当に気持ちよく、のびのびできました。でも、よかったのは4カ月間だけ。その次の舞台ではまた震えが始まりました。さらに「しびれ」が始まったのはその頃からです。今は唇の左側や左頬の辺り、左手の親指と人さし指がしびれています。
しびれは周囲には見えないからいいんですが、震えはわかってしまうので、見た人に心配されてしまう。ましてパーキンソン病だと言うと、すごく驚かれてしまうのでね。その都度説明するのは大変なので、公表することにしたのです。
家族? 笑っていますよ(笑)。深刻にされても困るので、それはすごく救われます。娘も息子ももう20代後半ですから、こちらも心配していませんし。


















