木村拓哉は事務所がスターにしてくれたという意識から残留

公開日: 更新日:

「何か秀でたものがあるわけでもない僕をここまで押し上げていただいたのは会社以外の何物でもない」

 中居正広が退所会見で述べた言葉である。

 中居に限らず「本当に全てを与えられていた」【※1】と感じて、恩返しのために後進育成に舵を切った滝沢秀明など“何者でもない自分を何者かにしてくれた”という感謝は、ジャニーズ事務所のタレントに共通するものである。

 選抜の基準を「やる気があって人間的に素晴らしければ誰でもいい」と語り【※2】原石の少年たちをスターにしてしまう故ジャニー喜多川氏は、さながら経営の神様・ドラッカーの「組織の目的とは凡人をして非凡なことを行わせることにある」という言葉を体現しているかのようにも思える。

 しかし、そんなジャニーズ事務所の中でも“生まれながらのスター”の印象が強いのが木村拓哉だ。90年代に“キムタク”と呼ばれ、一世を風靡したたたずまいや「自分をつくってるのは自分」「自分が自分の生産者」【※3】といった“キムタクらしい”発言からは「ジャニーズ事務所のおかげ」といった雰囲気は感じにくいかもしれない。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし