故・浅香光代さん「ミッチー・サッチー騒動」の裏の計算

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 ミッチーの愛称で親しまれ、このほど膵臓がんで亡くなった浅香光代さん(享年92)は大衆演劇のベテラン女優にして、ワイドショーの人気者でもあった。1999年から3年近く続いた、故野村沙知代さんとのミッチー・サッチー騒動である。

 芸能リポーターの城下尊之氏が言う。

「いま思い返すと、大げんかするほどの話というわけでもないんです。でも、たとえば『野村さん、こんなことをおっしゃってましたよ』とマイクを向けると、いつも浅香さんは『冗談じゃあないよ』って、あの下町言葉でまくしたててくれたのをおぼえています。『上がんなよ』とご自宅などに我々を入れては、打ち合わせをしたわけでもないのに、こちらの意図を理解し、完全にのっかってくださるんです」

 そうやって撮ったコメントをサッチーに持っていくと、また言い返しという応酬がお茶の間の前で繰り広げられたのが、あの騒動だった。

「浅香さんは沙知代さんに対し、怒ってはいたのですけど、ちょっとうれしそうな顔もされてましたね。予定調和とまではいかないまでも、女剣劇で浅香さんがひとつの世界をつくりあげた大衆演劇の世界にも注目が集まることを期待しつつ、品がどうのというのではない芸で楽しませてくださっていたのかも知れません」と城下氏は続けた。

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