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中村逸郎筑波大名誉教授

ロシア現代政治専攻。学習院大法学部卒、同大大学院政治学研究科博士後期課程単位取得退学。政治学博士。

国後島上陸で見た「ロシア支配」の現実…交流船にロシア国旗、埠頭も使えず

公開日: 更新日:

2017年8月1日付の紙面記事を再掲載

 4年超に及ぶウクライナ侵攻で手一杯と見られてきたロシアのプーチン大統領が北方領土の択捉島を訪問し、衝撃が走っている。国際社会と足並みをそろえた日本の対ロ制裁に大統領は激怒し、1992年に始まった「ビザなし交流」(北方四島交流)を2022年3月に打ち切った。近くて遠い北方領土はどんな様子なのか。9年前の交流に参加し、国後島と択捉島を訪問した筑波大名誉教授の中村逸郎氏(ロシア政治)のルポルタージュを、アーカイブから振り返る(年齢、肩書は当時のまま)。

  ◇  ◇  ◇

「あ~もったいない」

 国後島の港に到着すると、日本側訪問団の中からこんな声が上がった。産業廃棄物の横にホタテの貝殻がうずたかく積まれている。その高さは3メートルほど。殻長は20センチもあり、大人の顔よりも大ぶりなものもある。

 北方領土の周辺海域はエサとなるプランクトンが豊富。立派に育った魚介類がゴロゴロしている。日本では貝殻も貴重な水産資源だ。乾燥させて粉末化すれば、いくらでも有効利用できる。酸性土壌の中和や雨水濾過に用いられたりする。

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