銀行界の裏テーマ…防衛産業向け投融資をどうするのか?
「個別企業・案件ごとに判断するしかないが、レピュテーション(評判)リスクは意識せざるを得ない。国が奨励したからといって、はい分かりましたとはいかない、悩ましい問題だ」
メガバンク幹部がこう指摘する銀行界の「裏テーマ」がある。防衛産業向け投融資だ。
7月15日、小泉進次郎防衛相が全国銀行協会などと意見交換会を開き、「防衛関連のスタートアップはすぐれた技術を持っていても資金繰りの問題を抱えていることが少なくない」と、投融資の促進を求めた。
これを受け、全銀協の加藤勝彦会長(みずほ銀行頭取)は翌16日の会見で、「昨今、安全保障環境が大変厳しさを増しており、防衛力強化と、それを支える産業基盤の強靱化はわが国にとって極めて重要な課題である。日本成長戦略においても、防衛分野は戦略17分野の一つであるので、官民で重点的に投融資を行っていく領域だと認識している」としたうえで、「通常の与信と同様に、案件単位、企業単位で個別に対応可否を判断している」と述べるにとどめた。
防衛関連企業は裾野が広く、取引金融機関も多岐にわたる。「デュアルユース(軍民両用)といわれる、AI・無人化・宇宙分野など新たな技術領域において、有望なスタートアップ企業は数多い」(メガバンク幹部)という。これら企業との取引は、条約等で禁じられているものを除けば、一律的な制限はない。


















