著者のコラム一覧
ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

チョコレートプラネットは万能型 新キャラやものまね量産

公開日: 更新日:

 芸人の能力をいくつかのジャンルに分けて考えた場合、チョコレートプラネットはすべての能力がまんべんなく高い万能型の芸人である。彼らはもともとコントの面白さに定評があり、「NHK新人お笑い大賞」優勝、「キングオブコント」準優勝などの輝かしい実績を持っていた。また、手先の器用な長田庄平(40)が手作りした小道具を生かすネタもあれば、演技力でじっくり見せるネタもあり、芸の幅も広かった。

 だが、何でもできる芸人だからこそ、突出した武器のようなものを見つけられず、長年くすぶっているようなところがあった。

 そんな彼らが世に出るきっかけになったのは、松尾駿(38)がものまね番組でヘアメークアーティストのIKKOのものまねを披露したことだった。

 一方の長田も和泉元彌になりきって狂言の動きで「そろりそろり」などと言うネタが話題になり、ものまね芸を磨いていった。その後、起業家の前沢友作、ヒット曲「香水」で知られる歌手の瑛人など、もともと顔が似ている人を真似るたびに注目されるようになった。

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