元SKE48山田容疑者は詐欺逮捕 インスタント芸能人らの惨状

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「パパ活もギャラ飲みもコロナ禍で激減し、個人で撮影会を開いても大した集客は見込めない。コンビニでバイトするわけにもいかず、グレーゾーンに手を染めているタレントはそこここにいますよ」とは、ある芸能プロデューサー。アイドルグループ、SKE48元メンバーの詐欺事件は「氷山の一角じゃないか」とし、こう言った。

■パパ活、デリヘルで食いブチしのぎ

「高級デリヘルで金持ち客を複数常連にし、自己営業して稼いでいるアイドルやモデルなんかは序の口。地下営業の水商売とか、経営者や資産家のプライベートパーティーのホステス、週刊誌のグラビアにも出たタレントが若者狙いのマルチ商法の広告塔だったり、怪しげなサプリ販売をしていたりしてますね。食い詰めても事務所が守ってくれるわけじゃなく、どうしようもなくなっている。すると甘い誘惑という名の魔の手が迫ってくるのです」

トークを武器にカモを物色

 かつて、芸能人は雲の上の存在であった。一般社会からは手の届かない特別な世界だったからこそ、セレブであり得た。ところが今やSNSやネット動画でちょっと話題になればアイドル、タレント、芸能人とばかりの簡単さで、類いまれな外見でもなければ一芸にも秀でていなくてもテレビに出たりしてしまう。

「とはいっても」と、番組制作会社の幹部はこうした事情を明かす。

「地下を含めゴマンといるアイドルは、事務所に所属していたとしても給料制ではなく、ライブ集客、チケット売り上げ、物販売り上げに応じた歩合制だったりします。ただでさえ登録料やレッスン料目当ての事務所から金づるにされていたり、芸能活動と引き換えにプロモーション費などの名目でさらに金銭を請求されて負債を負わされたりもしている。カネがなければ対価として肉体を求められることもある。コロナ禍以前からこうしたトラブルは相次ぎ、事件になったりしていましたが、泣き寝入りも普通だし、ますます酷い状況になっている」

 詐欺などで愛知県警に逮捕された山田樹奈容疑者(22)は2013年1月から19年1月までSKE48のチームSに所属していた。AKB48の選抜総選挙にも出場したことがあるというし、アイドルとして地元ではそれなりに人気だったそうだ。だが、グループを卒業後はほとんど活躍の場がなくなり、コロナ禍によって芸能から完全に干されて「仕事がない」と愚痴っていたらしい。

 調べなどによると、山田容疑者は、出会い系アプリに偽名で登録し「年収1000万円稼いでいます」などと投稿、アイドル時代に培ったトークを武器に投資の対象者を募る役割を担っていたという。

 共に逮捕された男女3人のうち、山田容疑者は交際相手とみられる大学生の田口零朗容疑者(22)と行動を共にし、4人で100人以上から約5800万円をだましとっていた疑い。山田容疑者は「お金をだまし取るつもりはなかった」などとし、容疑を一部否認しているというが……。

 芸能界で食べていくのが難しく、当面の生活費目当てのバイト感覚だったというような言い逃れは一般社会では通るまい。

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