「スッキリ」打ち切り危機…アイヌ差別表現問題が収束せず

公開日: 更新日:

 お笑い芸人の脳みそ夫(41)が、12日放送の「スッキリ」(日本テレビ系)でアイヌ民族に対する不適切な表現を披露した問題の波紋が広がっている。

 脳みそ夫は、おすすめのネット配信番組などを紹介するコーナーで、アイヌ女性ドキュメンタリー作品を紹介した後、「ここで謎かけをひとつ……」として、アイヌ民族に対する不適切なネタを披露した。

■北海道アイヌ協会「強く抗議する」

 放送当日、同局では、夕方の「news every.」で藤井貴彦アナウンサーが謝罪したが、翌13日、北海道アイヌ協会は理事会を開き、大川勝理事長は取材に対し「はらわたが煮えくり返るような気持ちで残念という他ない」と激怒。何らかの形で日本テレビに対応を求めていく方針を明らかにした。

 14日には、脳みそ夫が「勉強不足だった」と手書きの謝罪文をツイッターで公開。所属事務所タイタンの太田光代社長も「重大な問題と考えております」として、事務所としても誠心誠意対応していくと表明した。

 週明け15日放送の「スッキリ」では、番組冒頭で水ト麻美アナ(33)が謝罪と再発防止を説明。メインMCを務める極楽とんぼの加藤浩次(51)も、「北海道出身でありながら、オンエアがあったときに即座に対応できなかったことをお詫びしたい」と謝罪した。さる日テレ関係者はこう話す。

「アイヌの人々を苦しめてきた侮蔑的な表現を、ネタとして使ってしまったことは無知では済まされない。日テレでは、この時点で社内で対応が緊急協議されていましたが、それが16日の加藤官房長官の発言でフェーズが変わりました」

 16日午後、北海道アイヌ協会の大川理事長は総理官邸を訪れ、加藤官房長官に日本テレビに厳重に抗議したことを説明。加藤官房長官は、政府としても再発防止に向けた対策を検討する方針を伝え、同日午後の記者会見でそれを明らかにした。

 これを受け、日本テレビホールディングスの大久保好男会長は、18日の日本民間放送連盟の定例会長会見で、謝罪と再発防止を伝えた。さらに19日には、鈴木直道知事と北海道アイヌ協会が「極めて遺憾で、強く抗議する」とする共同メッセージを発表した。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  3. 3

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  4. 4

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  5. 5

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  1. 6

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  2. 7

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  3. 8

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  4. 9

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  5. 10

    長嶋一茂が父・茂雄さんの訃報を真っ先に伝えた“芸能界の恩人”…ブレークを見抜いた明石家さんまの慧眼

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも