『ユー・ライク・ミー・トゥー・マッチ』日本での評価を下げたジョージ作品のサビの弱さ
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アルバム『ヘルプ!』(1965年8月6日発売)⑩
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■『ユー・ライク・ミー・トゥー・マッチ』
今回は何となく「セット感」のある2曲を。
アルバムB面に並んで収録されていて、「ユー」が入った長いタイトルで、エレクトリックピアノがアレンジの軸となっている点で共通する2曲だ。
まずはジョージが作り、歌うこの曲。
この曲を聴くたびに「あぁサビが弱いなぁ」と思ってしまう。試聴リンク再生時間「0:53」からが、日本人的感覚でいう「サビ」になると思うのだが、盛り上がるどころか、むしろ沈んでいく印象を受ける。
私の感覚では、洋楽に比べて邦楽、Jポップは明らかに「サビありき」の音楽だ。対して、この時期のジョージの曲は、一様にサビが弱い。このことが、日本における(当時の)ジョージの評価を下げているのかもしれない、と思ったりもする。
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右チャンネルでずっと流れている雰囲気あるエレピは『ザ・ナイト・ビフォア』に続いてジョンが演奏。
そういえば来日公演のときもステージ上、ジョンの近くにオルガンが置かれていたのに、結局弾かなかったんだよな。
■『テル・ミー・ホワット・ユー・シー』
またタイトルが長い。
「何が見えるか教えて」と、肩車して壁の向こうを見せている子供に親が聞いているイメージを勝手に想像してきた。
しかし実際は、目の前にいる彼女に「目を開けて、何が見える?」なんて言っている調子のいい男の歌だった。彼女には「調子のいい男だよ」と、にしおかすみこ風に答えてほしい。
前作『ビートルズ・フォー・セール』における『ホワット・ユー・アー・ドゥーイング』同様、何ということはないのに、妙に好きというポジションの曲だ。
特筆すべきは、コード進行のシンプルさ。この時期、いよいよコード進行に凝り始めた彼らなのに、キーが「G」で、コードは「G・C・D」の主要3和音しか使っていない。もしかしたら「もっとも弾き語りしやすいビートルズソング」かも。この曲を弾き語りしたいかどうかは別として。
ただ、そこはビートルズ。やっぱり一筋縄ではいかない。サビの最後の「♪テル・ミー・ホワット・ユー・シー」のところで、というか、このパートだけキーが「C」に転調するのだ。これ、ビートルズ屈指の変態転調ともいえる。
というわけでこの曲は「もっとも弾き語りしやすいのに、もっとも変態転調なビートルズソング」である。弾き語りしたら何が見えたか、教えてほしい。
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