「ちえの森 ちづ図書館」(鳥取県八頭郡智頭町)薪ストーブ、書斎、列車旅
鳥取県智頭町は林業で栄えてきた。いまもなお豊かな森林に囲まれ、木とともに生きる文化が息づいている。
この町に、2020年に誕生したのが「ちえの森ちづ図書館」だ。三角屋根を乗せたガラス張りの外観は、一見すると2階建てのようにも感じるが、実際は平屋建てである。
足を踏み入れて視線を上に向けると、高さ最大約8メートルの天井に目を奪われる。木組みの梁が規則正しく連なり、奥へと延びる屋根のラインと相まって、とてつもない開放感だ。この梁はもちろん、壁の一部や本棚、椅子にも智頭町産の木材が使われており、ぬくもりと香りを感じられる。
館内のレイアウトは、縦長構造の中央を走らせるように本棚を据え、その周囲に各コーナーを配置。本という幹を軸に、学びやくつろぎの場が枝葉のように広がるのが特徴だ。建設にあたっては何度もワークショップが開かれ、町民の声を丁寧にすくい上げながら整備された。
「町民とともにつくり上げた施設です」と、司書の葉狩麻早子さんがこう続ける。

















