著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

【特別寄稿】笑福亭仁鶴さん追悼秘話「私の仁鶴師匠」

公開日: 更新日:

 舞台には上がっておられないけれど、お元気にしてらっしゃるという話を聞いていたので、本当に青天の霹靂(へきれき)でした。

 仁鶴師匠に初めてご挨拶をしたのは38年前。オール阪神巨人さんの漫才台本の打ち合わせで楽屋に伺った時、廊下ですれ違ったのが仁鶴師匠でした。「うわっ仁鶴さんや……」と子供の頃からテレビ・ラジオで見ていた「笑福亭仁鶴」が目の前にいるという驚きとうれしさが相まって見入ってしまいました。仁鶴師匠の話はいつも明るく軽妙で、時折「どんなんかな~」とか「なんちゅうてね」とギャグを交え、面白さの中にいつも優しさ温かさを感じるものでした。一秒たりとも退屈することがなく子供からお年寄りまでみな元気をもらっていたのではないでしょうか、病弱だった私も大いに励まされたひとりです。

「おはようございます!」と頭を下げると「ご苦労さん」と表情ひとつ変えずに足早に去っていかれました。その時のオーラが凄かったことを今でもはっきり覚えています。体は決して大きくないのですが、全身から醸し出される空気感が周りを圧倒していました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  2. 2

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 3

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  4. 4

    市船橋(千葉)海上監督に聞く「高校完全無償化で公立校の受難はますます加速しませんか?」

  5. 5

    綾瀬はるか3年ぶり主演ドラマ「ひとりでしにたい」“不発”で迎えた曲がり角…女優として今後どうする?

  1. 6

    プロ志望の健大高崎・佐藤龍月が左肘手術経てカムバック「下位指名でものし上がる覚悟」

  2. 7

    中山美穂「香典トラブル」で図らずも露呈した「妹・忍」をめぐる“芸能界のドンの圧力”

  3. 8

    石破首相が「企業・団体献金」見直しで豹変したウラ…独断で立憲との協議に自民党内から反発

  4. 9

    長渕剛がイベント会社に破産申し立て…相次ぐ不運とトラブル相手の元女優アカウント削除で心配な近況

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希“ゴリ押し”ローテ復帰が生む火種…弾き出される投手は堪ったもんじゃない