【特別寄稿】笑福亭仁鶴さん追悼秘話「私の仁鶴師匠」
ゴルフ好きだった師匠は巨人さんにフォームチェックを受け、真剣に耳を傾けながらも最後は「体(の大きさが)が違うねさかい、なんぼ聞いても参考にならんわな」と大笑い。私も笑うと「自分(君)笑いすぎや」と真顔で言われ、こちらが姿勢を正すとニコッとやんちゃな顔をして指をさされていました。私にとっての仁鶴師匠は穏やかでなんでも教えてくださる優しい“好々爺(や)”でした。政治に深い関心を持っておられた仁鶴師匠は今のコロナの状況を憂いて政治の不甲斐なさに、さぞ心を痛めておられたのではないでしょうか。
吉本の特別顧問も務め、師匠を知る芸人さん、社員さんたちは一様にリスペクトされ、仁鶴師匠の存在自体が「吉本」と言っても過言ではない、象徴的な存在でした。
仁鶴師匠とお話しできた時間は私の宝物です。天国でもたくさんの方を笑わせてください。また引き続き後輩たちを見守ってください。