著者のコラム一覧
ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

「キングオブコント」王者の空気階段は“虫のような扱い”を見事はねのけた

公開日: 更新日:

 昨年10月に行われたコント日本一を決める大会「キングオブコント」は「史上最高レベルの激戦」と言われた。過去最多の3015組の出場者の中から厳しい予選を勝ち抜いた10組のファイナリストが、ハイレベルなネタを次から次へと披露して、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。

 そんな中で優勝を果たしたのは、鈴木もぐらと水川かたまりの2人からなる空気階段だった。彼らは2012年にコンビを結成して以来、コントを専門にしてライブ中心の活動を続けてきた。

 だが、最初のうちは全く芽が出なかった。外見も芸風も地味な彼らのネタは、若い女性中心のライブの客層には刺さらなかった。しかも、彼らがデビューした当時はテレビでもネタ番組がほとんどなく、無名の若手芸人がメディアに出る機会はほとんどなかった。

 当時は若い女性客から「虫」のような扱いを受けていて、まともにネタも見てもらえなかったと本人たちは振り返っている。

 それでも、八方塞がりの状況でネタを磨き続けているうちに、数少ないチャンスを着実にものにしていった。徐々にネタ番組に呼ばれるようになり、ラジオのレギュラーも始まった。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する