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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<141>田辺市はアプリコ破産申し立ての説明を「何も言えない」と拒む

公開日: 更新日:

 私は昨年秋に田辺市に行き、遺族を回ってFさんへの過払い金について説明をしていた。

「Fさんへの返金は双方同意していたのに、4月28日に社長の早貴被告が逮捕されてしまって、もたもたしていた時に田辺市が独自に、大きな負債もないアプリコの破産申し立てをしたんです。Fさんの抵当権を抹消しなかったアプリコの弁護士の尻ぬぐいをして抵当権を抹消し、民事裁判まで起こしてやっと解決できる矢先のこと。実はFさんは結果を見届ける前の20年暮れに亡くなってしまって、今は息子さんが引き継いでいます」

「そうでしたか。Fさんは明るくて朗らかだったのに……可哀想なことをした」

 ドン・ファンの兄の豊吉さんは幼少時代にFさんの家が近かったこともあって、彼女のことを知っていた。

「そりゃあ田辺市がやっていることはむごいですね」

 豊吉さんはキッパリと言った。遺言無効の裁判の結果はどうなるかは分からないが、遺族はドン・ファンの遺産を受け取る権利を有している。Fさんへの過払い金返済は遺産額が減ることを意味するが、豊吉さんも他の遺族も答えは一緒で「Fさんに返金をすべきである」というものだった。

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