著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

島田洋七にビートたけしから救いの手 1000万円のギャラを折半してくれた

公開日: 更新日:

島田洋七の巻(下)

 今回は弟弟子の島田紳助さんが「そのウソ、ホンマ?」と言われるほど、話を盛ってらしたという洋七さんから伺ったビートたけしさんとのエピソードを……。

 漫才ブームが終わり、仕事が激減した洋七さんにたけしさんから「クラブで漫才するから俺んとこへ来い。おまえ金ねぇんだろ?」と連絡が入り、ギャラがいくらなのかも聞かずにたけしさんの元へ。

 そしてクラブへ出向いた2人。

「たけしが言うんやから座っただけで何万円も取るようなもの凄い高級店やと思うがな。それが行ってみたら、高級店でもないし、裏口から事務所に入ってんけど、そない大きなこともないし、特に控室もないし、そのままのかっこうで舞台衣装にも着替えへんかったんちゃうかな?」

「たけしさんと洋七さんが来ることをお客さんは知ってはったんですか?」

■「バカヤロー! 漫才のギャラは折半に決まってるだろ!

「知らんかったんちゃう。どうせ内職(会社を通していない仕事)やろし、ポスターもなんも張ってなかったやろし。出て行ったらお客さんびっくりしとったからな。うわ~たけしや! 言うてー。30分ぐらい2人で漫才やったんちゃうかな? 全部アドリブ。しゃべるだけしゃべって。裏の事務所へ戻ったら、たけしがその店の名前の封筒出して『今日のギャラだ』言うて、帯封の100万円が10個で1000万円。それを『俺、おまえ、俺、おまえ』言うて半分の500万円くれたから、おまえは稼いでんねんから8対2ぐらいでえんちゃうんか? 言うたら『バカヤロー! 漫才のギャラは折半に決まってるだろ!』言うて、自分の500万円はセカンドバッグに入れていきよんねん。飯でも食わせや言うたら『おまえみたいにヒマじゃねぇんだ』言うて、サッサと帰りよったな」

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  3. 3

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  4. 4

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  5. 5

    “Snow Manの頭脳”阿部亮平は都立駒場高校から“独学”で上智大理工学部へ 気象予報士にも合格

  1. 6

    長嶋一茂が晒した「長嶋家タブー」の衝撃!ミスターとの“今生の別れ”、妹・三奈との根深い確執も赤裸々

  2. 7

    「時代と寝た男」加納典明(16)小熊を屋内で放し飼い「筋肉、臭い、迫力、存在感がぜんぜん違った」

  3. 8

    手ごたえのない演奏を救ったのは山下達郎 弱冠22歳の雄叫びだった

  4. 9

    中居正広問題のキーマン元編成幹部を“地雷”扱い…「大甘処分」を下したフジテレビの魂胆

  5. 10

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  3. 3

    愛知県犬山市にある「もうひとつの万博」に行ってみた “本家”と違いストレスフリー&コスパよし

  4. 4

    元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後

  5. 5

    「時代と寝た男」加納典明(16)小熊を屋内で放し飼い「筋肉、臭い、迫力、存在感がぜんぜん違った」

  1. 6

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  2. 7

    緒形直人、中井貴一、佐藤浩市…名優のDNAを受け継いだ3人の息子たちの現在地

  3. 8

    元横綱白鵬 1億円“退職パーティー”の実態…超高級ホテルに太客大集結、札束乱舞のボロ儲け

  4. 9

    長嶋茂雄さんは助っ人外国人のセックスの心配もしていた。「何なら紹介してやろうか?」とも

  5. 10

    “中居正広寄り”の古市憲寿氏と視聴者のズレはどこで生まれた? フジ日枝批判での存在感は早くも過去のものに