著者のコラム一覧
相澤冬樹ジャーナリスト・元NHK記者

1962年宮崎県生まれ。東京大学法学部卒業。1987年NHKに記者職で入局。東京社会部、大阪府警キャップ・ニュースデスクなどを歴任。著書『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)がベストセラーとなった。

鮎川誠さんの「ロック葬」で見た光景…一人の女性と一つのギターを愛し続けたロック人生

公開日: 更新日:

歌がすっごくうまいってわけじゃないけど…

 そのカッコよさを僕も見たことがある。1981(昭和56)年3月5日、渋谷のライブハウス「屋根裏」で。大学受験で上京し、真っ先に情報誌「ぴあ」を買って(時代を感じる)受験当日このライブがあるのを見つけた。「生まれて初めてライブハウスに行くぞ」という興奮の中で入試を終え駆けつけると、狭い会場はすでにぎっしり。汗が飛んできそうな近さでシーナがシャウトし、鮎川誠がギターを爆音でかき鳴らす。

「こんなイカしたライブが見られるなんて、僕も東京に住むぞ!」と誓った。もちろん大学は落ちたので、親に泣きついて東京で浪人させてもらった。

 あれから42年、「ユー・メイ・ドリーム」を歌うシーナの声が今も耳に響く。

「ちょっとだけ ふれる感じの 口づけを か・わ・す」ってのがよかった。その時のしびれた感じを、栗田さんにこう伝えた。

「シーナさんは、歌がすっごくうまい、ってわけじゃないですけど、そこがイイですよね」

 笑顔で深くうなずく栗田さん。

「わかります。それがシーナの魅力ですよ」

「やっぱりロックはテクよりソウルですね」

 栗田さんはまたもグッと指をあげて「その通り!」。

 曲のサビの部分でシーナが「これが私のすてきな ゆめ~」と繰り返す。そこに鮎川誠のギターが絡みついていく。とんがって勢いのあるサウンド。彼は親交のあった福岡のロックミュージシャン、山口洋さんにこう語ったという。

「うまい下手だけでギタリストの好き嫌いを決めるような人は、そもそもロックなんて聴かん方がいい」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    麻生太郎が「皇室典範」改正を急ぐ理由は…“日本会議の30年の集い”に間に合わせたいから

  2. 2

    佐藤二朗の地上波ドラマはしばらく厳しいが…橋本愛の事態はもっと深刻

  3. 3

    福山雅治も結婚後は苦戦…亀梨和也も正念場を迎えている

  4. 4

    大谷翔平のホワイトハウス訪問に思わぬ落とし穴…トランプ大統領の「余計な援護射撃」に要注意

  5. 5

    48年ぶり映画出演の由美かおるさんが語る 人生が変わった瞬間「11PM」「水戸黄門」エピソード

  1. 6

    日本ハム伊藤大海が受けた甚大被害 WBC「本当の戦犯」は侍ジャパンのベンチだった!

  2. 7

    佐藤二朗vs橋本愛ハラスメント騒動は「文春嫌い」「フジテレビ嫌い」「共産党嫌い」が絡み合うカオスに

  3. 8

    国会嫌い高市首相「2つの疑惑」からの逃げ切りも画策…逆ギレから3週間、「秘書陳述書」提出の動きなし

  4. 9

    要潤、玉山鉄二、速水もこみち…40代イケオジ俳優3人の「人生いろいろ」

  5. 10

    西武は渋谷店閉店、池袋本店はヨドバシカメラに…海外ブランドに振り回される国内百貨店の実態