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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

お笑いと演劇の「世界を変える」蓮見翔のバランス感覚

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 その時に蓮見が掲げた目標が「メンバー全員がこの仕事で食えるようになる」(同前)。だから、あえて「劇団」とも「芸人」とも名乗らないという戦略を立てた。どちらかに決めてしまうと、そちらの仕事しか来なくなることを危惧し、単に「8人組」と名乗るようにしたのだ。これがズバリ当たり、どちらの世界でも注目されるようになった。

 お笑いでは「M-1」準々決勝、「キングオブコント」準決勝に進出。演劇では、蓮見が「岸田國士戯曲賞」最終候補に選ばれた。蓮見は「Forbes JAPAN」が毎年発表する23年の「世界を変える30歳未満」にも選ばれ、授賞式で「これまでコントと演劇の両方をやっていることに関して不格好な感じがすると思っていたけれど、このたびの受賞で自分が歩んできた道を評価していただいたようでうれしいです」と語った。

 蓮見は「大スター」にはなりたくないという。「面白くないと思うんで。大スターが言ってることって全員笑いますよね」(NHK「あたらしいテレビ」24年1月8日)と。一方で「知るひとぞ知る」存在も嫌だ。

「この時代、それがいちばんダサいですから。こんなにかんたんに情報が手に入る世界で、知るひとぞ知るを目指すなんて、おもしろくもなんともない」(JINS「JINS PARK」24年5月29日)

 そのどちらにもくみしないバランス感覚と客観性こそが蓮見たるゆえんなのだ。

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