「セクシー田中さん」事件から1年半、ドラマ業界が激変…7月期は2本に "原作もの"大幅減少の裏で起きていること
原作者や読者には良い傾向だが「懸念点」も
この変化を脚本家はどう受け止めているのか。
「野木亜紀子氏(52)や吉田恵里香氏(38)らのように原作ものを通じて評価を確立し、人気脚本家となった人もいますが、オリジナルを書きたい監督や脚本家には良い流れです。今泉力哉氏(45)の監督・脚本でコアな人気を博した『冬のなんかさ、春のなんかね』(日本テレビ系)のように、斬新なアイデアが採用されやすくなった。
ただし、課題もあります。チーム制の脚本は個々の筆力の鍛錬や実力の発揮に向いていないため、今後の業界の未来に疑問が残ります」
一方、原作もの自体はどうなっているのか。
「テレビドラマの原作に採用されるのは、時間をかけて丁寧に作ることができる有名作か、やむを得ない改変でも制作に委ねてくれる作品かに二極化しています。
ほか主戦場となるのはニッチな層を狙った深夜ドラマやサブスク、ショートドラマ。そこでは新人脚本家が担当することが多い。結果として、“原作改変”と言われるような大胆なオリジナリティーある展開が生まれにくくなった。
作家性を発揮しようとしても、ディレクターやプロデューサーの段階で調整が入ります。これは大幅な改変を好まない原作者や読者にとっていい流れになっているとも言えます」
しかし、その裏で新たな問題が生まれているという。
「原作ものが少なくなったことで出版社側には焦りも見えます。出版社側からのプッシュや出資で企画が進むことも増えています」
本が売れないこの時代、原作ものの減少は出版社にとって痛手となるか。
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