嵯峨野観光鉄道「嵯峨野トロッコ列車」(嵯峨~亀岡)木製椅子に裸電球…レトロ感満載の車両から望む保津川渓谷のダイナミックで雄大な姿
京都府を流れる桂川の中流、亀岡市から京都市の嵐山へとつづく保津川沿いの片道7.3キロを、25分ほどかけて、ゆっくりと走るのが嵯峨野トロッコ列車だ。
トロッコ列車が走る線路は、1899(明治32)年に京都鉄道が開通させ、のちに政府が買収し国鉄として旧山陰本線の一部に組み込まれたもの。分割民営化に伴い発足したJRの複線化により一度は廃線となったものの、沿線の美しい景色を有効活用してほしいという近隣住民の声もあり、1991年に嵯峨野観光鉄道が社長含む社員9人で発足。沿線には当時の社員と住民が植えたものを含め桜が約700本、紅葉が約1000本あり、車窓からの景観を引き立てている。いわば地元住民と一緒に育てた観光列車だ。
列車はディーゼルの機関車部分と、貨車の上に客室を取り付けた客車から成り立っている。かつて平安貴族の別荘地として栄えた嵯峨野を走る車体の色は平安時代に高貴とされた緋色の赤色と山吹色の黄色がメイン。新緑の時季は山の緑に映え、紅葉の季節は周囲に馴染む。

















