企業のウェブサイト「ゼロクリック問題」の深刻…AI経由は3.2倍に、検索エンジン経由は15%に
AIが急速に普及していて、仕事や生活のあらゆることを代行してくれる。仕事は便利になる一方、購買行動は大きく変わり、企業はAIに選ばれないと生きていけない。AI全盛時代が刻々と迫る今、どんなAI対策が必要なのか。
1990年代にインターネットが登場すると、その主役に躍り出たのがグーグルをはじめとする検索エンジンだった。そこにキーワードを入力して、検索エンジンが拾い上げた情報の中から欲しい情報を探し出す。その象徴的な言葉が、「ググる」や「グーグル先生」で、答えを探すのはあくまでも検索エンジンの利用者だった。
そんな検索スタイルの常識を覆したのが、生成AI(以下AI)だ。ChatGPTやGeminiなどのAIに目的や条件を示して質問すると、AIが答えを教えてくれる。
たとえば、「○○駅の近くにある魚介系の料理店で接待に使える店はある?」と質問すると、「あります。飲食店A、B、Cの3店です」とAIが回答。さらに「予算は1人5000~1万円で、個室を希望」と条件を重ねると、「それでしたらBがオススメです」といったようなやりとりだ。AIとのやりとりとその回答で情報収集が完結するため、検索エンジンのようにウェブサイトに移動するとは限らない。そこで浮上するのが「ゼロクリック問題」だ。
そんな状況を受け、ナレッジテクノロジー企業の「Helpfeel」は2024年2月~26年6月にかけて自社システムを導入してヘルプサイトとして運用する137サイトを対象に流入経路別のアクセス数の推移を調査。このほどその結果を公表した。それによると、25年6月に比べて検索エンジンの検索結果からの流入は15%減少した一方、AI経由の流入は3.2倍に激増した。同社CSOの村川晋平氏が言う。
「確かに調査結果からゼロクリックと呼ばれる行動の増加があると思われます。しかし、その一方で購買・利用意欲の高い顧客は、AIの回答をキッカケにヘルプサイトに直接アクセスするという新たな行動を取るようになったとも思われます。ヘルプサイトは、顧客を自社サイトに呼び込む動線としてだけでなく、意欲の高い顧客との『新たな顧客接点』として機能し始めていることを意味しているのです」
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