著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「読みにくいフォント」の方が学習能力がアップする

公開日: 更新日:

 読みにくいフォントで学習した方が、読みやすいフォントより記憶テストで好成績を残したという、プリンストン大学のディーマンド・ヨーマンらの研究(2011年)があります。

 研究グループは、「スラスラ読めるきれいなフォントよりも、少し読みにくい文字で勉強した方が、頭に残りやすいのではないか?」というユニークな仮説を立て、それを確かめるために2つの実験を行いました。

 最初の実験は、大学の研究室で18歳から40歳までの28人を被験者とし、架空の宇宙人の生態や特徴についての情報を暗記するというものでした。架空に設定することで、被験者がもともと持っている知識に差異が生まれないようにしたというわけです。なお、暗記する時間はたったの90秒。この短い時間で、いかに効率よく覚えられるかを調べたのです。

 その際、グループ①には大きくて、はっきりとした、スラスラ読める黒い文字(Arialというフォント)で書かれた説明書を読ませ、グループ②には文字が少し小さく、薄いグレー色で、ちょっとクセのある文字(Comic SansやBodoni MTというフォント)で書かれた説明書を読んでもらいました。そして、説明書を読んだ後、15分間まったく関係のない別の作業をして頭をそらさせるようにしました。

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