著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

100万人以上を突然「不法移民」に仕立て上げるトランプ政権の政策変更

公開日: 更新日:

 トランプ政権による移民の強制送還がエスカレートしている。昨日まで合法だった人が、政策変更により突然、保護と就労資格を失い、送還の危機に直面している。

 トランプ政権がハイチとシリア出身者の一時的保護資格(TPS)を打ち切ることが、この6月最高裁により認められた。これを受け11カ国で打ち切りが発効。政権が対象として進めてきた計13カ国全てに及べば、影響を受けるのは100万人以上となる。

 ハイチ人だけでも約35万人にのぼる。長い人では10年以上合法的に働き、納税し、子どもを育ててきた。

 政権が当初前面に出したのは、「凶悪犯罪者を排除し治安を守る」という説明だった。しかし対象は次第に広がり、合法的に暮らしてきた人から、その資格をとり上げる段階に入った。怖いのは、排除の境界線が少しずつ広がり、「自分は対象外だ」と思っていた人まで巻き込まれ得ることだ。

 また矛盾も明白だ。米国務省はハイチでの犯罪、誘拐、テロ、政情不安などを理由に、「アメリカ人は渡航するな」と勧告している。にもかかわらず、ハイチ人なら帰国しても安全だと主張する。

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