松尾雄二さん(5)魂を込めて「頼むぞ」と渡すのがラグビー。一人ではできない
昨年末に脳梗塞を患った松尾さんは、以来、認知症についても意識するようになったと言います。充実したシニアスタイルを送るには、引退後の生活がとても重要です。松尾さんはお父さまがやられていた運送会社を継ぐことも考えたそうです。でも、それを阻んだのは長嶋茂雄さんでした。
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──1985年に引退された後は何をされようと思っていたのですか?
「家業の運送会社を継ぐつもりだったんです。でも、引退試合の3カ月後に長嶋茂雄さんが世田谷の自宅に見えたんです」
──知り合いだったんですか?
「いえいえ、引退試合が終わった後、いきなり『雄ちゃん、お疲れさま』って声をかけられたんです。その時が初めてですから、ビックリしました」
──そんな長嶋さんがご自宅に来て?
「今のスポーツ界に一番必要なのは松尾雄治だって言いだして、親父を説得しだしたんです。『お父さまの会社は立派ですが、こんなちっぽけな会社、松尾さんが10年後に戻ってきても大丈夫でしょう』『松尾さんがいれば銀行だって、すぐお金貸しますから』みたいなことを言うのです。親父はさすがにムッとした顔をしてましたが、長嶋さんは本気で『一緒に日本のスポーツ界を盛り上げよう』と誘ってくれた。長嶋さんにここまで言われたら、『よしっ』という気持ちになりますよ。長嶋さんは日本テレビの大幹部とも話をつけてくれて、人や番組を紹介してくれました」


















