「豊臣兄弟!」史実改変騒動で露呈したNHK大河の限界 戦国時代を“こすりすぎ”のワケ
では、なぜ「豊臣兄弟!」はここまで大胆な史実改変に踏み切ったのか。
「信長、秀吉、家康を中心とする戦国時代は、これまで大河ドラマで何度も描かれてきました。視聴者も本能寺の変や賤ヶ岳の戦い、その後の天下統一まで大まかな展開を知っています。制作側としては同じ歴史をもう一度見せる以上、新しい人物像や意外な展開を作らなければ新鮮味が出にくいという難しさがあるでしょう。23年放送の『どうする家康』でも、築山殿と信康の死を"お涙ちょうだい"の悲劇として成立させるため、従来の史実認識とは正反対ともいえる設定を導入しています。その後も史実とは直接結びつかない"築山殿の思い"が物語を左右し、一部では“メルヘン大河”などと揶揄されました。戦国時代という鉄板ジャンルを繰り返すほど、"史実通りでは既視感がある、変えれば史実改変と批判される"というジレンマは大きくなるでしょう」(前出の関係者)
人気の戦国時代を描いて史実改変するより、小栗上野介忠順を主人公とする来年の大河「逆賊の幕臣」のような新鮮なテーマを発掘する方が「豊臣兄弟!」のような批判は起きにくいのかもしれない。演出と視聴率との兼ね合いでNHKの試行錯誤が今後も続きそうだ。
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