著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

元モデルの桃華絵里さんが手術を公表…「子宮体がん」は不正出血がサイン

公開日: 更新日:

 元モデルで実業家の桃華絵里さん(45)が自身のSNSで子宮体がん手術を受けることを公表されました。開腹で子宮と卵巣を全摘されるそうです。

 子宮は、入り口近くの頚部と奥の体部に分かれています。場所が違うだけでなく、それぞれの役割も発生するがんの性質も異なります。子宮頚がんはHPVというウイルスの感染が原因です。HPVワクチンを接種すれば予防もでき、HPV検査が子宮頚がんを早期に見つけるスクリーニング検査として確立されています。

 一方、子宮体がんは、多くが女性ホルモンの一つであるエストロゲンが影響。それに長期間さらされると、子宮内膜が過剰に増殖し、発がんリスクが上昇するのです。

 妊娠中は排卵がストップし、エストロゲンの影響が抑えられるため、出産経験がある女性はない女性に比べて子宮体がんリスクは低いことが分かっています。

 最近は初経が早まり、閉経が遅れ、エストロゲンの影響が以前より長期化する傾向で、そこに少子化も重なります。そうしたことが相まって子宮体がんは増加傾向なのです。乳がんも、多くはエストロゲンの影響で発がんリスクが高まるため、同様の傾向が知られています。

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