(43)しかと、この武勇を記せよ
〈勝ち戦の結末〉
文明八年の二月。春が来たとはいえ、まだ風は肌寒い夜である。二十九歳の宗長は、墨染姿で焚火に当たっていた。
「勝ち戦の帰り道とは、かくも気分の良いものか」
焚火の中心にいる主、今川義忠は、かかか、と大きな声で笑っている。周りの将たちも、
…
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