<38>ドン・ファン愛人の菜々ちゃんが「1日3回」の技を説明し始めた
                        
「そりゃあ、性格よりも肉感的な女性ですかね」
 大笑いの声がリビングに広がった。これぞドン・ファンである。
 菜々ちゃんはドン・ファンとベッドの相性が合うと言い切っていた。
「私ね、社長をイカす方法を知っているんです。だから私と会いたくなるんじゃないかとも思っているんですよ」
 彼女は白魚のような細い左手の人さし指をチンチンに見立てて、右手の指をどのように使うのか説明してくれたこともあった。
「こうすれば、日に3回やれるんですよ」
「本当なの?」
「本当ですよ。見せてあげられないのが残念ですけど」
 菜々ちゃんが苦笑した。彼女とドン・ファンのバトルを見たくはなかったが、当時76歳の彼を日に3回いかすことが出来るのかと驚いた。精力を搾り尽くされた男性がヘロヘロになっている漫画のような光景を想像した。そのうち菜々ちゃんに精気を吸い取られるのではないか、と心配したものである。
                    

 
                             
                                     
                                        

















 
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
         
         
         
         
         
         
         
         
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                