夫にとって本当に必要なのは「妻が先に逝く」支度だ

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 総務省の国勢調査によれば、配偶者と死別した65歳以上の男女は、ざっと864万人(2015年)だ。定年退職した直後に突然の病気や事故で妻に先立たれるケースも珍しくない。こうなると男性は、長く生きられないという。米国・ロチェスター工科大学の研究(2012年)で、「妻を亡くした男性は平均よりも早死にする可能性が30%高い」というデータが発表されている。

 確かにこれは本当かもしれない。昨年は女優の朝丘雪路さん(享年82=写真左)が亡くなった3カ月後に、夫で俳優の津川雅彦さん(享年78=同右)が旅立った。長年連れ添った妻がいない暮らしは何かと大変だろう。生活のリズムも狂うだろうが、できれば孫の成長も見届けたいし、残された人生も楽しみたい。簡単にくたばるわけにはいかないのだ。

 となると必要になるのが「妻が先に逝く準備」ということになる。自分が死ぬことよりもカミサンが死んだときに備えるべきだ。実際に妻を亡くした男性からの相談を受けている男女問題研究家の山崎世美子氏は、「彼らはみんな『話し相手がいなくなって無気力になる』と言いますね」と指摘した。

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