葬祭費に未支給年金…もらえるお金の申請方法を知っておく
慌ただしく親の葬儀を終えても、ホッとするのはまだ早い。年金や健康保険証の返還・喪失届などの事務手続きが残っている。怠ると、後日また足を運ぶハメになる。
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前回は死亡届や火葬許可申請書の取得方法などをお伝えした。
葬儀を無事に終え、親類縁者もそれぞれの自宅へと戻っていく。ただし、喪主としての本当の仕事はこれからだ。とはいえ、故人の健康保険証返還や厚生(国民)年金の支給停止などの手続きは、さほど難しいものではない。役所へ行くと、「ご遺族の方へ」といった申請すべき項目が書かれた紙を手渡される。
そこには「印鑑登録カードの返還」といった必要事項が並んでいて、横には「必要書類等(持っていくもの)」が事細かに書かれている。それらを準備して役所を訪れたら、あとは職員の「ここにハンコを」「ここに名前を」という指示に従いながら、ひとつひとつ空欄を埋めていけばいい。「後期高齢者医療資格喪失届」や「高額医療費の請求」なども含め、全部で1~2時間もかからないだろう。ちなみに、故人の印鑑登録カードや身体障害者手帳が見当たらなくても、「すみません、家中を捜したのですが……」と言えば、「いいですよ」と意外とあっさり許してくれる。