ウェブデザイナーからアーティスト 市原えつこさんの場合
今回取材したのは、「ロボット、AI、仮想通貨」などの最新テクノロジーを掘り下げたテーマでアート作品にする作家の市原えつこさん(31歳)。市原さんは、メディアアーティストとしての活動に軸を置きながら、執筆、講演、イベントや番組の司会や主催、企画の発想法やマーケティングを教える講師、新規事業の企画やコンサルティング、そしてデザイン業務などを複合的にこなしている。
市原さんは大学卒業後に、ヤフー株式会社のデザイン部門に就職。UI(ユーザーインターフェース)やサービスを設計するデザイナーとして活躍。会社員時代から副業として作品を制作していたが、2016年に独立しフリーランスになる。
「私は飽きっぽいので、まったく同じ仕事を長い期間続けるのが苦手ですが、好奇心は旺盛で新しいことに興味が向きます。その性格が複業(副業)のベースにあります。知っていること、できることが増えるとリスクヘッジにつながったり、チャンスを呼ぶことが増えるのです。
いま新型コロナウイルスによる影響で展示会やイベントでの講師業などは減ってしまいましたが、執筆業やオンラインのコンテンツ制作などの仕事が増える傾向です。大企業では特定の専門領域に特化したエキスパートが評価される傾向がありますが、フリーランスの場合はスキルセット(自分の技術の組み合わせ)が複数あると、収益を分散できて安全だと思います」