家族連れも楽しめる! ナイター開催の「川崎競馬場」をとことんエンジョイする
子供たちは夏休みの真っ最中だ。あまりの暑さに外出を控えがちだが、せっかくの長期休み。ずっと家にいるのはもったいない。かといって遠出するとお金がかかる……。ちょっとユニークな場所でエンジョイしてみては? 家族連れ、カップル、もちろん1人でふらっと出かけるのもいい。都心からほど近い川崎競馬場だ。
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京急川崎駅から大師線に乗り、約2分で1つ目の駅「港町」に着く。そのまま乗車し続けると、川崎大師駅。初詣には全国でトップ3に入る300万人ほどが訪れる「厄よけ大師」として知られる寺の最寄り駅だ。
子どもが遊べる遊具も
今回は川崎大師の手前で下車。港町駅から徒歩約3分で川崎競馬場に到着する。現在はナイター競馬の開催で、開門は午後2時。第1レースの発走は3時(重賞日は2時45分)となっている。
「内馬場にはお子さんの遊べる遊具などがあります。ファミリーで来場される方も多いですよ」(川崎競馬を主催する神奈川県川崎競馬組合の広報担当者)
中央競馬(JRA)が開催される東京競馬場(東京都府中市)や中山競馬場(千葉県船橋市)の馬場内にも子供が遊べる遊具は豊富。地方競馬の川崎競馬場にも、アスレチック遊具などがあって、子供たちは声をあげながら楽しそうにはしゃいでいる。芝生が敷き詰められているので、少し涼しくなった夕方あたりからピクニック気分を味わうのもいい。
名物「激辛焼きそば」の味は…
ピクニックといえば食べ物が大切だ。川崎競馬場にはグルメがいっぱいある。
観覧席のある1号スタンドや2号スタンド、パドックエリアにドリンクやフードが揃う。
まず目に飛び込んできたのはパドック近くにある「馬王」。看板に「川崎競馬場名物 激辛やきそば」の文字が躍る。
駅から競馬場まで歩くと、約3分とはいえやっぱり汗だく。水分をしっかり補給し、塩アメもなめた。でも、名物・激辛やきそばを前にしてはビールでプハーッといきたい。やきそば(600円)と生ビール(700円)を注文し、近くのベンチへ。
ビールを一口流し込むと生き返るようだ。やきそばをかき込む。えッ、これ間違いじゃないの? と疑いたくなるほどの激辛。とはいえ、こしょうの辛さが食欲を一段とそそるし、何といってもビールにピッタリ。
「馬王」のあるパドックエリアには「讃岐うどんセンターだくだくうどん」やからあげなどの「からきち屋×GRAZYPOTATO」もあり、どれもウマそうだ。
地元のクラフトビールを堪能
次は、飲食店が多く入っている2号スタンド。ここでクラフトビールが飲めるらしい。川崎競馬場オリジナルのクラフトビール「ロジータビール」は重賞開催日に営業している。この日は残念ながら味わうことができなかったが、4階にもクラフトビールを飲める店があった。
「CRAFT BEER T.T BREWERY」はクラフトビールが5種類。どれを飲もうか? 迷っていると、暑い日はサッパリめの「IPA」(Mサイズ700円、Lサイズ900円)がいいかもとオススメされた。
「IPA」に合いそうな「生チョリソー」(650円)もオーダー。テイクアウトもOKだが、室内の涼しさも捨てがたい。
カウンターに座り、ビールをグビッ。クラフトビールならではの香りが広がる。チョリソーの辛さとまたよく合う。この店のクラフトビールは川崎競馬場に近い川崎区中島で製造されているらしい。
「川崎駅に近いチネチッタという場所にも店があります。そちらにもぜひ、いらしてくださいね」
若い店員さんが笑顔で見送ってくれた。
タンメンやもつ煮、今川焼も
夕方6時近くになると、会社帰りらしいサラリーマンが4、5人で楽しそうに話す姿も目立つ。カップルでビールを飲んだり、リュックを背負った中高年もチラホラ。
「みよしタンメン」はタンメン専門店のこだわりの味。次々と「タンメン」(700円)の注文が入り、厨房は忙しそうだ。昔ながらの、ちょっと懐かしい味がする。
隣の「立喰 志ら井」は「もつ煮込」(600円)、「もつ丼」(800円)を求める客で行列だ。
甘いものが欲しくなったら「今川焼 気多屋」。今川焼(あずき、150円)は自家製あんこで甘さ控えめ。しょっぱさが少しだけ口に広がり、クセになる甘さだ。川崎競馬場限定の“カツマル印”が焼き印されていてカワイイ。
カツマルくんは川崎競馬のマスコットキャラクターだ。キーホルダーやぬいぐるみなどのグッズも人気。ただ、グッズは常時販売しているわけでなく、主に重賞日に店舗は出店する。お土産にぜひ!
グルメショップのお釣りは、なぜか100円玉が多い印象。150円の今川焼を買ったときも、1000円札を出すと、お釣りは100円玉8枚と50円玉1枚だった。
「500円玉だと馬券が買えないケースがあるからね」
うん? 馬券は100円単位で購入できるが、券売機のなかには最も古いタイプの500円玉が使えないものがある。だから、お釣りは100円玉。100円玉だったらどの券売機でも馬券が買える。店側の気遣いというわけだ。
ケンタッキーラウンジでゆったり過ごす
グルメを堪能するのも楽しみ方のひとつだけど馬券を握りしめてレース観戦をしたい。ゴール前の立ち見や、内馬場の芝生でのんびり観戦もウキウキだが、冷房の効いた室内で椅子に座って歓声をあげるのも悪くない。
なかでも1号スタンドにある貴賓室やケンタッキーラウンジは競馬場ならではの優雅な雰囲気を満喫できそう。貴賓室は高級な木目調のイメージで埋め尽くされ、紳士淑女を気取れる感じ。
1卓(2人用)5000円(JpnⅠレース実施日は6000円)と少々値は張るが、オレンジ色に染まって暮れ行く馬場を眺めながらレモンサワーで乾杯! なんてカップルでできたら最高かも。
ケンタッキーラウンジはアメリカンな雰囲気が漂う。屋外席はゴールの目の前だけに迫力満点。ケンタッキーラウンジと貴賓室の入場者だけが利用できるレストランもあるので、のんびりと観戦できそうだ。1人1000円(JpnⅠ実施日は1500円)から。
川崎競馬の次回開催は8月21日(木)、22日(金)、25日(月)、26日(火)。26日は重賞のスパーキングサマーカップが実施される(午後8時10分発走予定)。JR川崎駅からは徒歩15分。ナイター競馬を楽しもう!
川崎競馬場ではナイター競馬を開催しています。中央競馬に比べて競走馬との距離が近く大迫力のレースをお楽しみいただけます。競馬場では日本最大級の大きさのビジョンもあり、広大な内馬場芝生広場で夏の夜風に吹かれながら競馬を観戦することができます。
また、レース前には季節に合わせた衣装を身に着けた“コスプレ誘導馬”が登場します。この夏はどんなコスプレで登場するかも注目です。
■川崎競馬組合に聞く「この夏ならではの楽しみ方」
川崎競馬場は、やきそば、コロッケなどの軽食から、がっつりした食事まで場内各所に多彩なグルメがあり、グルメスポットとしての魅力も満載です。アルコール飲み放題もあります。お仕事終わりの暑い夏の夜にぴったりのビールやおいしいグルメとともに、白熱したレースをぜひお楽しみください。